論文・レポート
Epoch AI の研究論文・レポート・解説記事。
原文 78件のうち、日本語版 78件。未訳の記事は原文にリンクしています。
2026年
- レポートAI は IKEA 家具の組み立てを考える力を大きく伸ばしている
Epoch AI の IKEA 家具組み立てベンチマークでは、AI モデルの最高スコアが10か月で28%から80%に跳ね上がり、オープンウェイトモデルはクローズドウェイトモデルに約7か月遅れている。3種類の家具を組み立てた60枚の写真で、視覚的・空間的な推論を試すテストである。
- レポート急落する思考の価格
数学・科学・知的ゲームの5つのベンチマークで測ると、一定水準のAI性能にかかるコストは2023年以降、四半期あたり約47%(年13倍)下がっている。電力・計算資源・電池・DNA解読の過去の下落より速い。
- レポート長いコンテキストでのレイテンシは、GPT-5.6では二次関数的に増えるが、Claude 5ではほぼ線形にとどまる
Epoch AI は4つのフロンティアモデルで、コンテキスト長に応じたレイテンシの伸び方を測定した。GPT-5.6 の Terra と Sol では最初のトークンまでの時間が二次関数的に増えるが、Claude Sonnet 5 と Opus 5 はほぼ線形にとどまる。
- レポートHuaweiは2030年までにNvidiaに追いつくのか?
Huaweiは2030年までにAIチップ性能を大きく高める計画だが、米国の輸出規制が主な拡大手段を抑えている。2026年の計算資源生産はNvidiaの4%未満、外国製メモリなしでは2028年に約1%と推定する。
- レポート米国のGDP統計に空いた、Nvidia規模の穴
米国のGDP統計はNvidiaが米国内で生んだ所得の大半を取りこぼし、成長率を約0.3ポイント過小評価している。この差は2028年までに2ポイントに広がりうる。Epoch AIはファブレス型のチップ供給網をたどって、この計上漏れを追う。
- レポート米国の働き手の5人に1人が、今ではほかの人ではなくAIに仕事を任せている
就業中の成人1,106人を対象とした Epoch AI と Ipsos の新しい調査によると、米国の働き手の5人に1人が、かつては同僚や外部の請負人に任せていた仕事を今ではAIが担っていると答えた。
- レポート研究開発が自動化されても、並列化の制約が技術的特異点を遅らせうる
AI研究開発の自動化で何百万もの仮想研究者が生まれても、その仕事を分割・調整・統合する能力が進歩の上限になりうる。並列化技術は、知能爆発のモデルに欠けているパラメータである。
- トピック概観AIのエネルギー消費について知っておくべきこと
AIの計算資源は世界で数十ギガワット(ニューヨーク州に匹敵)を消費するが、チャットボットへの質問1回は電子レンジ10秒分にも満たない。学習・推論実行から地域の電力網への影響まで、AIのエネルギー消費を解説する。
- レポートAIは練習してもこのボードゲームが上達しない
フロンティアモデルはボードゲーム Earthborne Rangers を30回プレイしてもまったく上達せず、熟練した人間を大きく下回る。Epoch AI の EBR-bench は、AIがその場で学習できるかを探る。
- レポート転用と転売:中国への計算資源の密輸量を推定する
2025年末までに中国へ密輸された計算資源は、H100換算(H100e)で29万〜160万と推定される。中央値の66万H100eは、中国の計算資源全体のおよそ3分の1にあたることになる。
- レポートロボットの生産はどれほど速く拡大しうるか?
参照クラス、工場建設にかかる期間、上流の部品供給を調べ、ヒューマノイド、四足歩行ロボット、ロボットアーム、車輪型ロボット、ドローンについて、ありうる生産量を推定する。
- レポートOpenAI の Stargate:米国内の各拠点の現状
5,000億ドル規模のAIデータセンター計画は、2029年までに9ギガワットを超える容量に達すると見込まれる。アビリーンではすでに0.3ギガワットが稼働し、米国内のほか6拠点で建設が進んでいる。
- レポートMirrorCode:AIはすでに数週間規模のコーディング作業の一部をこなせるという証拠
METRと共同開発したベンチマークMirrorCodeの初期結果。AIエージェントは、1万6,000行のコードベースの再実装を含め、数週間規模のコーディング作業をやり遂げられる。
- レポートAIは職場で一般的な道具になっている:就業者のAI利用者の半数が仕事に使う
2,000人を超える米国人に、職場でのAIの使い方を調査した。誰が、どれだけ、どのサービスを使っているか、そしてAIがタスクを置き換えているのか、生み出しているのか。
- レポート生物学AIモデルの分析を拡充する
9つのカテゴリーにわたる1,100件超の生物学AIモデルのデータベースを公開する。各モデルの安全対策、利用可能性、学習データの出典、土台となった基盤モデルを分析した。
- レポート「経済的価値」ベンチマークから何がわかるのか?
これらのベンチマークは幅広いデジタルな仕事を対象としている。その進歩は経済的な有用性と相関するだろうが、タスクが自己完結しすぎており、完全な自動化を示すものではない。
2025年
- 論文AIベンチマークのロゼッタストーン
ほとんどのベンチマークはすぐに飽和してしまい、AIの長期的な動向を調べるのに向かない。複数のベンチマークをつなぎ合わせる統計的な枠組みでこの問題を解決した。アルゴリズムの進歩やAI予測にとって大きな意味をもつ。
- トピック概観AIデータセンターについて知っておくべきこと
AI企業は、史上最大級のインフラ事業に数えられるデータセンターの建設を計画している。その電力需要、AIデータセンターの特殊性、そしてそれがAI政策とAIの未来にとって何を意味するのかを検討する。
- レポートOSWorldは、AIのコンピュータ操作能力について何を教えてくれるのか?
代表的なコンピュータ操作のベンチマークOSWorldを検証する。タスクは比較的簡単で、多くはGUIを必要とせず、成否はあいまいな指示の解釈にかかっていることが多い。また、ベンチマークの内容は時期によって変わる。
- レポート分散型学習はAIの電力問題を解決できるのか?
数千キロメートルにまたがる十数か所の拠点で行う10 GWの分散型学習を具体例として示す。開発者は、分散型学習に踏み切る前に、まずデータセンターを数GW規模まで拡大する可能性が高い。
- レポートGemini 2.5 Deep Think の数学能力を評価する
知識の使い方と計算の精度が向上し、研究の役に立ち、幾何ではより概念的に考える。一方で、創造性には限りがあり、文献の引用に問題がある。
- レポート2030年のAIはどのような姿になるか?
スケーリングが2030年まで続けば、AIへの投資は数千億ドルに達し、ギガワット級の電力が必要になる。ベンチマークからは、AIが科学研究開発など価値の高い分野で生産性を高めうることが示唆される。
- 論文2030年、フロンティアAIの学習はどれほどの電力を必要とするか
最大級のフロンティアモデルの学習に必要な電力は年2倍を超える速さで増えており、このトレンドのままなら2030年までに数ギガワットに達する。
- 論文言語モデルの推論実行の経済学
言語モデルの推論実行で、速度とコストがどうトレードオフになるかを調べた。推論実行のレイテンシがモデルのサイズの平方根とメモリ帯域幅の立方根に比例してスケールすることなどを明らかにした。
- レポートSWE-bench Verifiedはどんなスキルを評価しているのか?
代表的なエージェント型コーディングのベンチマークであるSWE-bench Verifiedを掘り下げる。AIコーディングエージェントの公開テストとしては最良の部類だが、なじみのあるオープンソースのリポジトリでの単純なバグ修正に偏っているという限界がある。
- レポート計算量のしきい値を超えるAIモデルはいくつになるのか?
学習計算量のしきい値を超える注目すべきAIモデルの数を予測した。1e26 FLOPを超えるモデルは2026年までに10個、2030年までに200個超へと急増する。
- 論文AIスーパーコンピュータの動向
AIスーパーコンピュータの性能は9か月ごとに倍増し、費用は数十億ドルに達し、中規模の都市並みの電力を必要とする。今ではAIスーパーコンピュータの80%を企業が所有し、政府のシェアは低下している。
- 論文GATE:AIと自動化の行く末をモデル化する
AIによる自動化とその経済的影響を計算資源中心に捉えるモデルを公開し、AI開発の主要な力学を示す。このモデルは、AIへの巨額の投資と、それに続く経済成長を示唆している。
- レポート一度学習させ、何度も展開する:AIと収穫逓増
AIの「一度学習させ、何度も展開する」という利点は収穫逓増を生む。計算資源を2倍にすると、モデルの推論実行の効率が上がり、展開できるインスタンスも増えるため、産出は2倍を超えて増える。
2024年
- レポートハードウェア障害はAIのスケーリングを制約しない
ハードウェア障害がAIの学習規模を制約することはない。GPUメモリを使ったチェックポイントにより、障害が起きても数百万基のGPUでの学習が可能になる。
- レポートオープンモデルはどれだけ遅れているのか?
オープンなAIモデルとクローズドなモデルを比較した結果、現在最良のオープンモデルは性能でも学習計算量でもクローズドモデルに並ぶが、約1年遅れであることが分かった。
- 論文大規模モデルの学習を阻むデータ移動のボトルネック:1e28 FLOPを超えるスケーリング
データ移動のボトルネックにより、LLMのスケーリングは2e28 FLOPを超えると制約を受け、2e31 FLOPには「レイテンシの壁」がある。約3年でこれらに達する可能性がある。バッチサイズを積極的に拡大すれば、これらの限界を克服できるかもしれない。
- レポートAIのスケーリングは2030年まで続けられるか?
AI学習のスケーリングを制約しうる4つの要因(電力、チップ製造、データ、レイテンシ)を調べた。2030年までに2e29 FLOPの学習が実現可能になると予測する。
- 論文フロンティアAIモデルの学習にはどれだけのコストがかかるのか?
最先端のAIモデルの学習コストは、過去8年間で年2〜3倍のペースで増えてきた。2027年までに、最大規模のモデルのコストは10億ドルを超える可能性がある。
- レポートフロンティアAIモデルの学習計算量は年4〜5倍で伸びている
拡張したAIモデルのデータベースによると、学習計算量は2010年から2024年にかけて年4〜5倍で伸びており、フロンティアモデルや大規模言語モデルでも同様の傾向が見られる。
- 論文Chinchillaのスケーリング:再現の試み
Hoffmannらによるパラメトリックなスケーリング則の推定を再現したところ、問題が見つかった。より当てはまりがよく、同論文のほかの手法とも整合する推定値を示す。
2023年
- 論文CMOSマイクロプロセッサのエネルギー効率の限界
CMOSマイクロプロセッサのエネルギー効率は、物理的な限界に突き当たるまでにどこまで高められるのか。私たちの推定では、さらに50〜1000倍の改善の余地がある。
- レポート機械学習ハードウェアの動向
機械学習用ハードウェアアクセラレータ47種のFLOP/s性能は、2.3年ごとに倍増してきた。FP32からテンソルFP16に切り替えると、性能はさらに10倍に高まった。
- レポート直接アプローチ(The Direct Approach)
ニューラルネットワークのスケーリング則を使って、AIモデルがさまざまなタスクで人間並みの性能に達するよう学習させるのに必要な計算量を推定する方法を提案する。
- レポート機械学習システムの学習にかかるドル建てコストの推移
AIモデルの学習にはいくらかかるのか。2009〜2022年の機械学習システム124件を調べた結果、そのコストは年約0.5桁(OOM)のペースで増えていることが分かった。
- レポート変革的人工知能の到来時期についての文献レビュー
変革的AI(TAI)がいつ開発されるかを予測する複数のモデルと予測を要約し、比較する。内部視点・外部視点のモデルと専門家の判断にもとづく予測を取り上げ、Epoch AI の主観的な重みで集約した。
2022年
- 論文機械学習のデータは尽きるのか? データセットのサイズの傾向の予測から得られる証拠
言語と視覚の分野でデータセットの伸びを予測し、ラベルなしデータが今後どれだけ手に入るかを評価して、学習の将来の限界を推定した。
- レポート学習データセットのサイズの傾向
200以上の機械学習モデルを分析し、視覚と言語のデータセットが年0.1〜0.2桁のペースで大きくなってきたこと、2014〜2015年以降はより大きなデータセットへの移行が見られることを明らかにした。
- レポートGPUの価格性能比の傾向
ハードウェアの改善はAIの進歩の中心にある。2006〜2021年の470種のGPUのデータを用いると、1ドルあたりのFLOP/sは約2.5年ごとに倍増していることがわかる。
- レポート「Semi-informative priors over AI timelines」を深く理解する
Tom Davidsonの報告書「Semi-informative priors over AI timelines」を図解し、その主要な仮定と直観をまとめる。
- レポート「生物学的アンカーによるTAIの予測」を読み解く
Ajeya Cotra の報告書「Forecasting TAI with biological anchors(生物学的アンカーによるTAIの予測)」を図で要約し、主要な仮定、直観、結論を解説する。
- レポート機械学習における計算量の傾向を外挿する
機械学習モデルの学習に使われる計算量について、過去70年分の傾向を将来に向けて外挿する。アルゴリズムの進歩を考慮しない場合、生物学的アンカーの中央値は2046年8月ごろに超えられうる。










































