レポート

AIは職場で一般的な道具になっている:就業者のAI利用者の半数が仕事に使う

原題:AI is a common workplace tool: half of employed AI users now use it for work

わかったこと

  • AIは主流の仕事道具になりつつある。過去1週間にAIを使った就業中の米国人の半数が、AIツールを私用と同じかそれ以上に仕事で使っていると答えた。
  • AIは人々の仕事の内容を変えている。仕事でAIを使う就業者のうち、27%ではAIが既存のタスクを置き換え、21%では新しいタスクを生み出した。
  • 有料契約者ほど仕事でAIを使っている。雇用主が料金を払っている契約者は、無料プランの利用者よりも仕事でAIを使う割合がはるかに高く、自分で料金を払っている人はその中間にある。

AIツールは、一部の人のための技術から日常生活の一部へと変わった。2,000人を超える米国の成人を対象としたEpoch AIとIpsosの新しい調査では、半数が過去1週間にAIツールを使ったと答えた。

しかし、普及率だけでは、AIがどう使われているかの全体像はつかめない。就業中の利用者にとって、AIはすでに担当するタスクを変えつつある仕事道具になっている。また、職場での利用は、無料プランの利用者より有料契約者のほうがかなり多い。

AIは私用だけでなく、職場の道具にもなっている

過去1週間にAIを使った就業中の米国人のうち、半数はAIを私用と同じかそれ以上に仕事で使っていると答え、残りの半数は主に私用で使っていると答えた。

これは、職場での導入へと向かう広い流れと一致している。Pew Research Centerは2025年10月、米国の労働者のおよそ5人に1人が仕事でAIを使っていると報告した。私たちの調査と直接比べることはできないが、今回の結果も、AIが日常的な業務の流れに組み込まれつつあるという見方を支持している。

就業中のAI利用者の半数は、AIを私用と同じかそれ以上に仕事で使っている過去1週間にAIを使った就業中の米国の成人私用と同じかそれ以上に仕事主に私用わからない0%5%10%15%20%25%30%35%40%45%50%55%60%AI利用者の割合設問の対象:過去1週間にAIを使った就業中の回答者(735人)。割合の推定値と合計の算出には、各回答者に割り当てた調査ウェイトを用いる。出典:Epoch AIによるIpsos KnowledgePanelでの調査(2026年3月3日〜5日、2,021人)。出典:Epoch AI(CC BY 4.0)・作図:AGI Hub

この調査について

この分析のデータは、Ipsos KnowledgePanelで実施したEpoch AIとIpsosの調査によるものである。KnowledgePanelは、住所に基づく抽出で募集した確率標本型のオンラインパネルである。

調査は2026年3月3日〜5日に実施し、回答者は2,021人である。

確率に基づく抽出を使うと、自己選択バイアスが減り、米国の成人をよりよく代表する推定値が得られる。すべての推定値は米国国勢調査の基準値に合わせて重み付けしている。分析では、少数の無効な回答を除いている。

方法論について詳しくはこちらを参照。

特に断りのないかぎり、点推定値と件数はすべて重み付けしたものである。標準誤差はすべてテイラー級数による線形化で計算した。調査票の全文、データファイル、グラフは世論調査のハブで入手できる。

AIは職場でタスクを生み出しもし、置き換えもする

就業中のAI利用者に、AIによって仕事で行うタスクが変わったかどうかを尋ねた。AIを私用と同じかそれ以上に仕事で使っている人のうち、次のような結果となった。

27%が、AIが既存のタスクの一部を置き換えたと答えた(タスクの自動化)。タスクの自動化の例としては、ふだんなら自分で読む文書を、AIを使って要約させることが挙げられる。このグループの大半は、置き換えが起きた一方で、AIによって可能になった新しいタスクは引き受けていないと答えた。
21%が、AIのおかげで新しいタスクを始めたと答えた(タスクの拡張)。タスクの拡張の例としては、ふだんならプログラミングの知識が必要なデータ分析のタスクが挙げられる。このグループの半数近くは、新しいタスクが増えた一方で、既存のタスクは自動化されて消えてはいないと答えた。

具体的なタスクの詳しい例は集めていないが、これらの結果から、AIがタスクの単位で仕事をどう作り変えているかについて、全国を代表する初期の概観が得られる。

AI利用者は、一部のタスクが自動化されて消える一方で、新しいタスクを引き受けている過去1週間にAIを使い、AIを私用と同じかそれ以上に仕事で使った就業中の米国の成人はいいいえわからない0%10%20%30%40%50%60%70%80%自動化:以前の仕事の一部をAIが担うはいいいえわからない0%10%20%30%40%50%60%70%80%拡張:AIなしでは行わない新タスクを担う設問の対象:過去1週間にAIを使い、私用と同じかそれ以上に仕事で使った就業中の回答者(373人)。割合の推定値と合計の算出には調査ウェイトを適用する。出典:Epoch AIによるIpsos KnowledgePanelでの調査(2026年3月3日〜5日、2,021人)。出典:Epoch AI(CC BY 4.0)・作図:AGI Hub

仕事での利用は有料契約者ほど多い

職場での利用の差が最も大きいのは、有料プランの利用者(ChatGPT Plusの契約者など)と無料プランの利用者の間である。

就業中のAI利用者のうち、無料プランの利用者では38%が、AIを私用と同じかそれ以上に仕事で使っていると答えた。この割合は、自分で料金を払っている契約者では58%、雇用主が契約を提供している利用者では76%に上がる。予想どおり、有料での利用、特に雇用主が提供する場合は、職場でのより集中的な利用と結びついている。

無料プランの利用者は、AIの利用のうち仕事に充てる割合が小さい過去1週間にAIを使った就業中の米国の成人主に仕事同じくらい主に私用有料契約者有料契約なし0%20%40%60%80%100%設問の対象:過去1週間にAIを使った就業中の回答者(735人)。割合の推定値と合計の算出には、各回答者に割り当てた調査ウェイトを用いる。出典:Epoch AIによるIpsos KnowledgePanelでの調査(2026年3月3日〜5日、2,021人)。出典:Epoch AI(CC BY 4.0)・作図:AGI Hub

これが雇用主によるものか、労働者によるものかははっきりしない。一つの可能性は、雇用主が有料ツールを利用できるようにすることで導入を進めており、職場への組み込みが組織の判断にかかっているというものである。仕事中心の利用者と私用中心の利用者の両方で有料AIの利用が最も多いMicrosoft Copilotは、この力学をよく表している。Copilotが広く使われているのは、企業向けライセンスで職場に広く導入されているMicrosoft 365と抱き合わせになっているためである可能性が高い。

Copilot、ChatGPT、Geminiを有料で使える利用者ほど、仕事での利用が多い過去1週間にAIを使った就業中の米国の成人仕事に同じくらいか主に使う主に私用に使ういずれかの有料サービスMicrosoft CopilotChatGPTGoogle GeminiClaudeGrokPerplexity40%20%0%20%40%AI利用者の割合Microsoft 365に付属Google Oneに付属X Premiumに付属設問の対象:過去1週間にAIを使った就業中の回答者(735人)。割合の推定値と合計の算出には、各回答者に割り当てた調査ウェイトを用いる。重複がありうるため、各サービスの割合の合計は「いずれかの有料サービス」の割合と一致しない場合がある。出典:Epoch AIによるIpsos KnowledgePanelでの調査(2026年3月3日〜5日、2,021人)。出典:Epoch AI(CC BY 4.0)・作図:AGI Hub

もう一つの可能性は、労働者が無料プランの限界に突き当たった後、仕事の必要に応じて有料ツールを導入しているというものである。頻繁に使う人が雇用主に契約を求める場合もこれに含まれる。

結論

全体として、今回の調査結果から、AIの利用が今や広く普及し、多くの人にとって仕事での役割もすでに大きいことがわかる。大半の人はまだ主に私用でAIを使っているが、就業中の利用者の約半数は、私用と同じかそれ以上に仕事で使っている。この割合は有料ツールを使う人、特に雇用主が提供している人ではさらに高い。労働力全体への影響は、最終的には人々の働き方の個々の変化の積み重ねによって生じる。そのため、このような利用のパターンは、追いかけていく価値のある重要な兆候である。

職場をはじめとするAIの利用についてさらに知りたい方は、利用状況の世論調査(Polling on Usage)エクスプローラーで、調査結果の全体、方法論、対話型の可視化を確認してほしい。

有益なコメントをくれたJS Denain、Anson Ho、Isabel Juniewicz、Jaime Sevilla、Elliot Stewart、Peter Wildefordに感謝する。

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非公式の日本語訳公式ページ(英語):epoch.ai/publications/half-of-employed-ai-users-now-use-it-for-work