データの解説 AIチップの販売
変更履歴
原文:AI chip sales documentation – Changelog
2026年3月23日
Trainiumモデルの更新
Trainium2のモデルを、Project Rainierの導入状況からの推測ではなく、Amazonによる数量の開示を取り込むよう更新した。これにより、Trainium2の数量の推定は約250万基から約140万基へと大幅に下がった。詳しくは方法論を参照してほしい。
2026年1月29日
TPUモデルの更新
専門家からのフィードバックに基づき、生産構成と利益率の仮定を見直して、TPUの数量と計算能力の推定を更新した。
要するに、新しい世代のTPUへの移行がより速く進むようにモデル化した。生産構成の推定についての具体的な変更は次のとおり。
- 2022年の推定からTPU v3を除外し、v4iを2022年後半に限定した
- v5eを前倒しし、v4を2024年上半期で終了とした
- 2024年はv5eとv5pの混合とし、v5pの割合を増やした
- v6eを2024年第3四半期に遅らせ、2025年第1四半期までに主流になるとした
- v5eは2024年末までに段階的に終了し、2025年第3四半期にv6eからv7へ移行するとした
Broadcomの売上総利益率の修正:
- 2023会計年度:55〜70%(65〜75%から引き下げ)
- 2023会計年度以降:50〜65%(50〜70%から引き下げ)
影響:
- これらの変更は、TPUから導かれる計算能力に大きな影響を与える。以前の版と比べて、更新後のモデルはTPUの計算能力を36%多く推定している。v6eのような、より高性能なTPUの立ち上がりが速くなったためである。
- 基数と総費用への影響ははるかに小さい。更新後のモデルは、以前のモデルよりTPUの基数を5.28%多く、総費用を2.73%高く推定している。
コードのリファクタリング
TPUとAMDのモデルを、以前からNvidiaに使っていたPythonのJupyterノートブックに移植し、3つのモデルすべてを似た形式と補助関数を使うように整理し直した。これらはEpoch AIのai-chip-countsリポジトリにある。
新しいモデルの機能は以前と同じだが、モデル化について具体的な更新がいくつかある。
- AMDとTPUの価格の不確実性を、それぞれ一様分布・正規分布ではなく対数正規分布としてモデル化するようにした(Nvidiaはもともと対数正規分布だった)。チップの価格性能比が時間とともに指数関数的に変化することを考えると、こちらのほうが適切なモデル化だが、推定中央値や信頼区間への影響は小さい。
- Nvidiaのコードに、2024〜2025年について意図より高い価格を使っている不具合(このため基数の推定が少なくなっていた)を見つけて修正した。ただし、この不具合を修正すると、H100とH200の出荷量の推定がNvidiaの開示した量を上回るとみられたため、価格の仮定をわずかに上方修正した。その結果、H100/H200の累計販売の正味の変化は、最終的にほとんどなかった。
データの再編成
「Timelines by chip(チップ別の推移)」の表を、設計企業ごとに分かれた複数の表から、ほぼ同じ列を持つ一つの表にまとめ直した。加えて、表の行はすべて暦四半期ごとに分けるようにした。以前は、暦四半期と一致しない会計四半期(Google TPUやNvidiaなど)や、年・半年といった四半期以外の期間で分けられていることが多かった。グラフの表示は以前から表の結果を暦四半期に補間していたので、この変更の影響を受けない。
モデルは、会計四半期が暦四半期と異なる場合には、引き続き会計四半期ごとに分けた中間結果を出力する。これはそれぞれのコードのノートブックで見られる(方法論の全体を参照)。