データインサイト
OpenAIのCodexのコードベースへの貢献に、AIによる生産性向上の兆しが見られる
AIは、それを作るエンジニアの作業をどれほど速めているのか。OpenAIが公開しているCodexリポジトリの中核貢献者41人を分析し、マージされた各プルリクエストについて、AIの支援なしで経験豊富なエンジニアが行うとどれだけの時間がかかるかをLLMの評価者に推定させた。2026年第2四半期には、貢献者・日(contributor-day)の8%で、その日の作業量が支援なしなら24時間を超えると推定された。これは、熟練エンジニアが昼夜を問わず働いても1日ではこなせない量である。2025年第2四半期にはこの割合は2%だった。
この変化は、ソフトウェアエンジニアリングでAIによる生産性向上が広がっていることと整合する。ただし、LLMの評価者による推定は不完全であり、節約された時間の上限としてのみ解釈すべきである。AIがなければ、エンジニアが作るものはもっと少なかったか、作り方が違っていたはずであり、また、より長い、あるいはより複雑な貢献が、必ずしもより価値のある貢献であるとは限らない。
このグラフについて詳しく
ソフトウェアエンジニアリングにおける生産性向上の証拠を探るため、OpenAIのCodexリポジトリへの貢献を分析した。個々の貢献者がプルリクエストを出したタイミングを見れば、エンジニアが1日に書くコードの量が時間とともに増えているかどうかがわかる。とりわけ、AIの支援なしでは経験豊富な開発者が24時間以上かけないと達成できない成果を生んだ貢献者・日の割合が、小さいながらも増えていることがわかった。
マージされた各プルリクエストについて、3つのフロンティアAIモデルからなるアンサンブルに、マージされた正味の変更を再現するのにかかる時間を推定させた。想定したのは、AIツールを使わずに1人で作業する経験豊富なエンジニアである。これはMETRのAmy Dengが確立した手法にならったものである。
データ(原文・英語)
- Codexリポジトリの貢献者の1日あたり作業量の水準(2025年第2四半期と2026年第2四半期の比較) CSV・Epoch AI