データインサイト
四半期ごとに購入されるAIチップの1ドルあたり性能は、平均で年49%向上している
2023年以降、各四半期にAIチップへ支出された平均的な1ドルが生む性能は、年約49%のペースで向上している。このペースでは、1ドルで買える性能は1.7年ごとに倍増する。伸びは段階的で、支出が最新世代のチップへ移るたびに生じている。価格性能比は2024年半ばまでほぼ横ばいだったが、Blackwell世代のチップが新規支出の過半を占めるにつれて約2倍になった。
AIチップ販売データハブ(AI Chip Sales Hub)のデータを用いて、2023年以降の各四半期に販売されたチップの1ドルあたり性能を算出した。これは、それらのチップの計算性能の合計を、それらに支出された金額(2025年ドル換算)で割ったものである。広く販売されたチップほど、少量しか生産されないチップより各四半期の値への寄与が大きい。
このグラフについて詳しく
各四半期に購入されたAIチップ全体の1ドルあたり性能を推定した。1ドルあたり性能は、2025年ドル換算で、2023年第1四半期の1ドルあたり毎秒約5.6 × 1011ビット演算から、2025年末には約1.4 × 1012に上昇した。指数トレンドを当てはめると、平均成長率は年約49%(90%信頼区間:年36%〜66%)となる。
この伸びは主に、チップが世代ごとに指数関数的に高性能になっていることによる。最近のチップは高価になっているが、性能はそれ以上の速さで向上している。2025年ドル換算で、NVIDIAのGB300の価格はP100の2016年発売時の価格の約5.5倍だが、性能は約200倍であり、費用対効果は約37倍高い。
1ドルあたり毎秒3.6 × 1012ビット演算という高い価格性能比のチップ(GoogleのTPU v6e)も入手可能だが、各四半期の購入全体の平均はそれより低い。現在、AIハードウェアへの支出の大半はNVIDIAのGPUに向かっている。NVIDIAのGPUは利幅が比較的大きく、そのため一部のカスタムASICより価格性能比が低い。
データ(原文・英語)
- 四半期ごとに購入されたAIチップの1ドルあたり性能(2025年ドル) CSV・Epoch AI